缶詰の常套句

万年筆とか写真とか。

伊丹市立美術館、ソウル・ライター展

鏡を見ながらキャンバスに自分の像を描く時、画家は分裂している。写真家が鏡に映った自分の像を撮影する時、写真家はそのフレームに閉じ込められている。 ソウル・ライターの写真——商業写真にも、スナップ写真にも——に頻出する閉じ込めの構図は、ひょっとす…

ベルリンで行った美術館のこと全部書くよ

ベルリンに行くと、他のヨーロッパの古都とか全部つまんなく見えた。20世紀の街。前世紀のカウンターやアヴァンギャルドがすっかり制度化されて保存されているような、と言えば言い過ぎかもしれないけど。旅行が下手なので美術館ばっか回ってた。あんまし前…

ルーベンスの相撲絵

報道はなるべく目に入れないようにしているが、それでもお気持ちがしんどい。兵庫県立美術館に大エルミタージュ展を観に行ったが、気付いたら相撲のことを考えていた。まあそれは、この絵の所為なのである。 ルーベンスと工房の>という作品。画像はwikipedia…

バベルの塔の前前前戯? ベルギー奇想の系譜

9月はめっちゃブログ書こうと思っていたのに、全然書けてない。やれやれ。適当に猛スピードで書き上げることにしよう。 話題としてはすっかり旬を逃してしまった感があるが、数ヶ月前に『ベルギー奇想の系譜』展(@兵庫県立美術館)を観に行ってきた。どう…

新宮晋の宇宙船

《雲の日記》2016年 構想画 ©Susumu Shingu 美術館の展示室に風が吹いているというのは、驚くべきことだろうか。いや、多分そうでもない。作品を万全の状態で展示する以上、空調設備は欠かせないわけだし、鑑賞者が動けば微かな風が起こる。だがそれは普段意…

ミュージアムぐるっとパスが便利。但し学生は注意。

宿酔で元気がないので久し振りにブログ。まあ、タイトルで終わりなんですが。年の瀬に「ミュージアムぐるっとパス・関西2016 普及版」を買った。これは近畿と中部、中国辺りの美術館の割引券や無料入場券が綴になったガイドブックみたいなもので、多くの美術…

『エゴン・シーレ 死と乙女』はちょっぴりえっちな活人画だった

シーレは一番好きな画家。それにしても何で今シーレなんだろう、と思いながらもフライヤーのカットに惹かれたので観に行った。シーレを描いた映画だと思うとちょっと物足りないけど、格好いい仕上がりではあった。 ※伝記映画にネタバレが存在するのかよく分…

「白髪一雄 密教との出会い」、並びに抽象画についての雑考

「白髪一雄 密教との出会い」という展示が尼崎市総合文化センターの美術ホールで12月11日まで、「白髪一雄 密教との出会い」という展示が同センター白髪一雄記念室で来年の3月12日まで開かれている。前者は尼崎市市政100週年記念事業であり、後者は常設展の…